先日、夫が口唇ヘルペスになりました。唇のはしがピリピリ、ぷつっと水ぶくれ……。疲れがたまると出やすいようで、「夏の入り口は体がついていかないのかもね」と話していました。暑くなると、こうした肌トラブルや胃腸の不調が出やすい季節。今回は登録販売者の視点で、口唇ヘルペスと、冷たいものの摂りすぎで弱りがちな胃腸のケアを、あわせてまとめてみます。
口唇ヘルペスって、どうして出るの?
口唇ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス(HSV)によって、唇やそのまわりに水ぶくれ・ピリピリ・かゆみが出るもの。一度ウイルスが体に入ると、ふだんは神経の奥にひそんでいて、疲れ・ストレス・発熱・強い紫外線などで体力や免疫が落ちたときに、再発として症状が出ると言われています。夫の場合も、まさに疲れがたまっていたタイミングでした。
気をつけたいのが、人にうつること。水ぶくれの中にはウイルスが多く含まれるので、患部を触った手で目や他の人にふれない、タオルやコップを分ける、といった配慮が大切です。とくに赤ちゃんや妊婦さん、アトピーのある方には注意したいところ。わが家も、孫が来るときは気をつけようねと話しました。
市販薬には「大事なルール」があります
ここは登録販売者として、ぜひお伝えしたいポイント。口唇ヘルペスの再発治療薬(塗り薬。アシクロビルやビダラビンなど)は、ドラッグストアで買えますが、「第1類医薬品」で、薬剤師さんが対応するお薬です(登録販売者や、私たちが自由に手に取るタイプではありません)。
しかも、買えるのは「過去に医師から“再発性の口唇ヘルペス”と診断されたことがある人」のみ。つまり、
- 初めて症状が出た、いつもと違う、範囲が広い、なかなか治らない
- 子ども・赤ちゃん、妊娠中の方、目のまわりに症状がある
こうした場合は、市販薬で様子を見るより、皮膚科などを受診するのが安心です。「市販薬で対応できる範囲」と「受診したほうがよい範囲」を知っておくと、いざというとき慌てずにすみますね。口唇ヘルペスの受診の目安は、千里中央花ふさ皮ふ科「口唇ヘルペス市販薬の選び方と受診の目安」(皮膚科専門医監修)もわかりやすいですよ。
夏の胃腸は「冷え」でおつかれ気味
さて、もうひとつの夏の不調が胃腸。暑いとつい、冷たい飲み物・アイス・冷やし麺……と、冷たいものが増えますよね。でも、冷たいものの摂りすぎは胃腸を冷やし、消化の働きを鈍らせて、食欲不振や胃もたれ、下痢などにつながることがあると言われています。わが家も夏はアイスコーヒーが増えるので、他人ごとではありません。
まずできるのは、暮らしの工夫。常温や温かい飲み物もはさむ、一気に飲まずゆっくり、冷房で体を冷やしすぎない、消化のよい温かい食事を意識する——これだけでも胃腸はずいぶんラクになります。
市販の胃腸薬、種類のちがい
それでも不調が出たときのために、市販の胃腸薬の種類も知っておくと選びやすいです。おおまかに分けると——
- 整腸薬:乳酸菌などで腸内環境を整える。おなかの調子がゆるい・張るときに
- 健胃薬・消化薬:弱った胃の働きを助け、消化を促す。食欲がない・胃もたれに
- 制酸薬:胃酸をやわらげる。胸やけ・胃の不快感に
- 漢方:六君子湯(食欲不振・胃の弱り)、五苓散(水分バランスの乱れによる下痢など)が使われることも
「どんな症状か」で選ぶ薬が変わるので、迷ったらドラッグストアで薬剤師・登録販売者に、症状を具体的に伝えて相談してくださいね。
こんなときは受診を
胃腸の不調も、セルフケアや市販薬で対応できるのは、あくまで軽い一時的な症状まで。次のようなときは、自己判断で市販薬を続けず、医療機関を受診してください。
- 下痢や嘔吐、発熱が続く、症状が重い・だんだん悪化する
- 便に血がまじる、激しい腹痛がある
- 水分がとれない、ぐったりする(脱水のサイン)
- 高齢の方・小さな子ども・持病のある方の、長引く不調
とくに夏は、食中毒や感染性胃腸炎のことも。「ただの冷えかな」と油断せず、いつもと違うと感じたら早めに受診が安心です。夏の胃腸ケアは、第一三共ヘルスケア「健康美塾」なども参考になります。
まとめ
夏の不調とのつきあい方です。
- 口唇ヘルペスは疲れ・免疫低下で再発/人にうつる:再発治療薬は薬剤師対応の第1類、初めて・子ども・広範囲は受診
- 冷たいものの摂りすぎは胃腸を冷やす:温かいものもはさむ、ゆっくり、冷やしすぎない
- 胃腸薬は症状で選ぶ/下痢・発熱が続くときは受診:迷ったら専門家に相談
夏を元気に乗り切るには、やっぱり無理をしないのがいちばん。夫の口唇ヘルペスも、しっかり休んで回復に向かっています。暑さ対策は「赤ちゃんの熱中症対策」もどうぞ。皆さんも、どうぞご自愛くださいね。
*本記事は、登録販売者の知識をもとにした一般的な情報で、特定の医薬品の効果・効能や、診断・治療を保証するものではありません。症状や体質には個人差があります。医薬品は添付文書をよく読み、気になる症状がある場合や、市販薬で改善しない・悪化する場合は、医師・薬剤師にご相談ください。
なお、健康に関する不安が続くときは、無理をせず専門家に相談することも大切です。*
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